『グレイテスト・ショーマン』は、世界中で大ヒットを記録し、サウンドトラックも異例のロングセールスを誇ったミュージカル映画です。
しかしその一方で、ネット上では「実はあまり好きじゃない」「正直ちょっと嫌い」という声もちらほら見かけるのが興味深いところ。
作品が本当に伝えたかったことがうまく届かなかったのか?
あるいは、興行収入の成功とは裏腹に、一部の視聴者には“作りすぎ”や“表面だけの演出”に見えてしまったのかもしれません。
また、同じく音楽と夢をテーマにした『ラ・ラ・ランド』と比較されることも多く、それぞれの作品が描く“夢のかたち”の違いにも注目が集まっています。
この記事では、『グレイテスト・ショーマン』が“好き”な人にも“嫌い”な人にも向けて、賛否の理由と作品の本質についてじっくり考察していきます。



『グレイテスト・ショーマン』(原題:The Greatest Showman)は、2017年に公開されたミュージカル映画で、数多くの賞にノミネート・受賞されています。ただし、アカデミー賞(オスカー)では主要部門の受賞は逃していますが、音楽部門を中心に高く評価されました。
以下に主な受賞歴とノミネートをご紹介します✨
🏆 主な受賞歴・ノミネート
🎼 アカデミー賞(第90回/2018年)
- 主題歌賞 ノミネート
🎵「This Is Me」
→ 残念ながら受賞は逃しましたが、パフォーマンスは話題に。
🏆 ゴールデングローブ賞(第75回/2018年)
- 主題歌賞 受賞
🥇「This Is Me」
→ 映画の象徴ともいえる楽曲で、堂々の受賞。 - 主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ノミネート
🎭 ヒュー・ジャックマン
🏆 グラミー賞(第61回/2019年)
- サウンドトラック部門 ノミネート
🎧「The Greatest Showman: Original Motion Picture Soundtrack」
🏆 MTVムービー&TVアワード(2018年)
- ベストミュージカルモーメント 受賞
🕺「This Is Me」
🏆 サテライト賞
- 主題歌賞 受賞
🎶「This Is Me」
📈 その他の評価
- サウンドトラックは全世界的に大ヒットし、イギリスでは2018年の年間アルバムチャート1位に。
- 興行的にも大成功を収め、世界興収は約4億3,500万ドル以上(制作費の約6倍)に達しました。
🎤 『グレイテスト・ショーマン』は、賞レースの中心にこそ立たなかったものの、音楽とメッセージで世界中の観客に深く支持された作品です。
“大ヒット作”なのに評価が分かれる理由とは?
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『グレイテスト・ショーマン』と聞くと、まず頭に浮かぶのはあの圧巻の音楽、華やかなサーカス演出、そして心に残る「This Is Me」などの名シーンではないでしょうか。
2017年に公開されて以降、世界中で大ヒットし、日本でも多くのファンを獲得したこの作品ですが、実は「嫌い」「好きじゃない」という声も一定数存在しています。
その理由はどこにあるのでしょうか?
今回は、映画が伝えたかったことやその興行収入、そしてよく比較される『ラ・ラ・ランド』との違いに注目しながら、なぜ評価が分かれるのかを一緒に考えてみたいと思います。
『グレイテスト・ショーマン』が伝えたかったことは何か?
本作がもっとも強く伝えたかったのは、「違いを恐れず、自分らしく生きることの大切さ」だったと思います。
身体的特徴や性別、人種や生き方が“普通”じゃないとされてきた人々が、サーカスというステージの上で堂々と自分を表現する──その姿は、現代社会においても響くテーマです。
「This Is Me」や「From Now On」といった楽曲には、まさにこの“自己受容”と“希望”のメッセージが詰まっています。
観客の中には、このテーマに心を動かされ、「もう一度自分を信じてみよう」と感じた方も多かったはずです。
ただ一方で、「綺麗ごとすぎる」「理想ばかりでリアリティがない」と感じた方もいるかもしれません。そうした感想は、作品の“感動の届け方”に対する個人の感じ方の違いによるものでしょう。
「嫌い」と言われる理由を掘り下げる
『グレイテスト・ショーマン』が“嫌い”とされる理由には、いくつかの共通点が見られます。
ひとつは、実在のP.T.バーナムと映画の描写のギャップ。実際の彼は、必ずしも“理想のヒーロー”ではなく、ショービジネスの裏では差別的な扱いや搾取的な行動もしていたという記録があります。
これを知った人からすれば、「あんなに美化していいの?」という疑問が湧くのも無理はありません。
また、キャラクターの描写がやや浅いと感じる声もあります。レティ(ヒゲの女性)やアン(空中ブランコの女性)といった魅力的なキャラが多く登場するのに、心の掘り下げが少なく、もっと彼らの物語を観たかったという声は少なくありません。
さらに、テンポが速すぎて“心の動きについていけない”という意見も。「演出が先行していて、感情の流れが急すぎる」と感じた人にとっては、そこが作品への不満点になったのかもしれません。
それでも“世界中で愛された”理由──興行収入が示す説得力
とはいえ、そうした批判を受けつつも、『グレイテスト・ショーマン』は大成功を収めた作品であることに変わりはありません。
全世界の興行収入は4億3,500万ドル以上、日本国内でも30億円超を記録し、ミュージカル映画としては異例のロングランヒットとなりました。
特に注目されたのは、サウンドトラックの人気。Apple MusicやSpotifyでは長期間にわたって上位にランクインし、「映画は観ていないけど、曲は聴いてる」というファンも多数存在します。
さらに、一度観た人が「また観たい!」とリピートすることで、じわじわと人気が広がっていったという現象も、非常にユニークでした。
こうした広がり方からも、“論理”ではなく“感覚”でハマる人が多い作品であることがわかります。
『ラ・ラ・ランド』との比較で見えてくるもの
本作はよく、『ラ・ラ・ランド』と比較されます。どちらも音楽とダンスが魅力的なミュージカル映画であり、夢を追う主人公が描かれている点では共通しています。
ただし、作品のトーンやメッセージの届け方はまったく異なります。
『ラ・ラ・ランド』は、どちらかというと現実的な夢のあり方を描いていて、「夢を選んだら、愛は置いてきた」というような苦みを残します。
一方で『グレイテスト・ショーマン』は、理想や希望を強く押し出し、「すべては手に入る」というポジティブなメッセージに貫かれています。
そのため、『ラ・ラ・ランド』を好む人は『グレイテスト・ショーマン』を“軽く”感じることがある一方、逆に『グレイテスト・ショーマン』の高揚感が好きな人にとっては、『ラ・ラ・ランド』が“現実的すぎる”と感じられるかもしれません。
つまり、どちらが良い悪いではなく、どんな物語に共感するかの違いなんですね。
『グレイテスト・ショーマン』を観たあなたに!
『レ・ミゼラブル』(2012)🎬 プライムビデオで見る 🍿📺
同じくヒュー・ジャックマン主演のミュージカル大作で、社会の不条理や人間の希望を圧倒的な音楽と演技で描いています。『グレイテスト・ショーマン』のポジティブな光とは対照的に、こちらは重厚なドラマがじっくり展開され、心に深く沁みてくる作品です。愛、赦し、信仰──それぞれのテーマに向き合う登場人物たちの姿に、何度観ても涙してしまうかもしれません。感動と衝撃が入り混じる、まさに“魂で観る”映画です。
『ディア・エヴァン・ハンセン』(2021)🎬 プライムビデオで見る 🍿📺
現代の若者の孤独や自己肯定感の揺らぎをテーマにした、繊細で心に寄り添うミュージカル映画です。『グレイテスト・ショーマン』の「This Is Me」と共鳴するような、自分を認めてほしいという願いがリアルに描かれています。青春の痛みと希望を、静かだけど力強い楽曲で包み込んでくれるような感覚が魅力です。人とのつながりに悩んだことがある方に、ぜひ観てほしい1本です。
『ロケットマン』(2019)🎬 プライムビデオで見る 🍿📺
エルトン・ジョンの半生を描いたこのミュージカルは、音楽と映像で人生の喜びと苦しみを表現した鮮烈な作品です。『グレイテスト・ショーマン』のような“見せるショー”の魅力を持ちつつ、こちらは内面的な葛藤と向き合う深さが特徴。華やかな世界の裏で抱える孤独や過去の傷を、音楽に乗せてぶつけてくるその迫力に、思わず息をのむ瞬間もあるかもしれません。感情を揺さぶられたい方にぴったりです。
『ナイン』(2009)🎬 プライムビデオで見る 🍿📺
映画監督を主人公に、創作と愛、自己探求をテーマにしたスタイリッシュなミュージカル作品です。舞台のように構成された映像美や演出は、『グレイテスト・ショーマン』のビジュアルに魅かれた方にも刺さるはず。ペネロペ・クルスやマリオン・コティヤールなど豪華キャストが放つ歌と踊りはまさに圧巻。夢を追いながらも、迷いと闘うすべてのクリエイターたちに贈る、少しビターで大人な1本です。
まとめ:“好き”と“嫌い”のあいだにあるもの
『グレイテスト・ショーマン』がここまで語られるのは、それだけ人々の心を動かす力があるということ。
好きか嫌いか──そのどちらであっても、「何か感じた」ということ自体が、この作品の成功を物語っているのではないでしょうか。
作品には、必ず“伝えたいこと”と“受け取る人の感性”の間に揺らぎがあります。
そしてそのズレがあるからこそ、映画は一度きりではなく、何度でも観て味わいたくなるものになるのかもしれません。
あなたはこの映画から、何を受け取りましたか?
「好き」と「嫌い」のあいだで、自分だけの“意味”を探してみるのも、この作品の楽しみ方のひとつかもしれません。
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