ついに完結を迎えたジュラシック・サーガ、『ジュラシックワールド 新たなる支配者』。
レジェンドキャストの復活など、公開前から本当に話題満載でしたよね!
でも、いざ公開されてみると「面白い!」という声と同じくらい、「正直、ひどいかも…」なんて厳しい声が聞こえてくるのも事実。
壮大なシリーズの完結編である『ジュラシックワールド 新たなる支配者』が、一部で「ひどい」と言われてしまうのは一体なぜなのでしょうか?
この記事では、物語の核心に触れる【ネタバレ】を交えながら、その理由を徹底的に探っていきます。
物議をかもした「イナゴ」の問題や、物語の様々な「矛盾」点、気になる「エンドロール後」の映像の有無まで、皆さんが感じたかもしれないモヤモヤをスッキリ解消していきますので、ぜひ最後までお付き合いください!
なぜ『ジュラシックワールド 新たなる支配者』はひどいと言われるのか?その理由を徹底解説

なぜ『ジュラシックワールド 新たなる支配者』はひどいと言われるのか?その理由を徹底解説
【ネタバレあり】まずは物語の核心から解説
この映画の評価を語るには、まずストーリーの全貌を知る必要があります。
ここからは物語の結末まで触れていきますので、まだ観ていない方はご注意くださいね。
物語は、前作で恐竜が世界中に放たれてから4年後。
主人公オーウェンとクレアは、母シャーロットの単為生殖で生まれ、遺伝子編集が施された少女メイジーを保護し、山奥で静かに暮らしていました。
しかし、メイジーと、オーウェンが育てたラプトル「ブルー」の子供「ベータ」が謎の組織に誘拐されてしまいます。
時を同じくして、世界では巨大な「イナゴ」が農作物を食い荒らし、食糧危機が迫っていました。
このイナゴの謎を追うのが、我らがレジェンド、アラン・グラント博士とエリー・サトラー博士です。
「メイジー救出組」と「イナゴ調査組」、この二つの物語が最終的に悪の巨大企業「バイオシン社」で交差し、壮大なクライマックスへと繋がっていきます。
…と、あらすじだけ聞くと、とても面白そうですよね。
では、どこに「ひどい」と感じる要素が隠れていたのでしょうか。
なぜ恐竜映画で「イナゴ」がメインに?物語の根本的なズレ

なぜ恐竜映画で「イナゴ」がメインに?物語の根本的なズレ
多くの方が違和感を覚えた最大のポイント、それは間違いなく「イナゴ」の存在でしょう。
前作のラストで、世界中に恐竜が解き放たれ、「これから人間と恐竜はどうなってしまうんだ!?」という、とてつもないスケールの問題が提示されました。
誰もが期待したのは、その答えだったはずです。
街でT-レックスが暴れるのか、海ではモササウルスが船を襲うのか…。
そんな想像をしていたら、なんと今回の地球規模の危機は「巨大イナゴによる食糧難」。
もちろん、このイナゴもバイオシン社が古代のDNAから生み出したもので、遺伝子操作というシリーズのテーマには沿っています。
でも、「ジュラシック・ワールド」という看板を掲げた映画で、主役級の脅威が虫だったことに、肩透かしを感じてしまった方は少なくないはずです。
恐竜たちは、イナゴ問題の周辺で起こるアクションシーンを彩る「舞台装置」のようになってしまい、物語の根幹から少し外れてしまった印象は否めません。
この根本的なテーマのズレが、「期待していたのと違う…」という感想に繋がった一番の理由かもしれませんね。
前作との繋がりは?指摘されるストーリー上の「矛盾」点

前作との繋がりは?指摘されるストーリー上の「矛盾」点
物語の細部を見ていくと、いくつかの「矛盾」も気になってきます。
一番大きいのは、やはり前作のラストとの温度差でしょうか。
あれだけ衝撃的に「ジュラシック・ワールドへようこそ」と宣言されたのに、本作で描かれる世界は意外なほど平穏に見えます。
もちろん恐竜による事故や密猟は起きているのですが、社会全体がパニックに陥っているわけではなく、人々は割と普通に暮らしているように見えます。
「世界が一変した」という緊迫感が薄く、「あれ、4年間でこの程度?」と感じてしまった方もいるのではないでしょうか。
また、映画のタイトル『新たなる支配者(原題:Dominion=支配)』と、ラストで語られる「共存」というテーマの間の矛盾も指摘されています。
支配をかけた戦いを描くのか、それとも共存への道を探るのか、映画全体のメッセージが少しぼやけてしまった感があります。
キャラクターの描き方にも矛盾?新旧キャストの扱いの問題

キャラクターの描き方にも矛盾?新旧キャストの扱いの問題
キャラクターたちの行動にも、時々「ん?」と思ってしまうような矛盾が見られました。
例えば、ラプトルの専門家であるオーウェンが、マルタ島では目的を見失ったかのように敵を追いかけたり、
あれほど恐竜の危険性を知るグラント博士が、割とあっさり危険なバイオシン社の本拠地に乗り込む決意をしたり…。
もちろん、そこにはクレアやエリー博士への想いといったドラマがあるのですが、過去作で築き上げてきたキャラクターの基本設定が少し揺らいで見える瞬間がありました。
新旧主人公たちの物語が、中盤までほとんど交わらないまま別々に進んでしまうのも、少しもったいなく感じましたね。
せっかく夢の共演が実現したのですから、もっと早くから彼らが化学反応を起こす姿が見たかった、というのが正直なところかもしれません。
それでも面白い?『ジュラシックワールド 新たなる支配者』がひどい評価を覆す要素と最終評価

それでも面白い?『ジュラシックワールド 新たなる支配者』がひどい評価を覆す要素と最終評価
一方で「面白い」という声も!評価されたアクションと映像の迫力
さて、ここまで厳しい意見を中心に見てきましたが、もちろん「すごく面白かった!」という声もたくさんあります。
本作の魅力は、なんといってもその圧倒的なアクションと映像体験です。
特にマルタ島でのバイクチェイスシーンは、まるでスパイ映画のようでしたよね!
レーザーポインターで誘導されたアトロキラプトルたちが、どこまでもオーウェンを追い詰めるシーンは、ハラハラドキドキの連続でした。
他にも、凍った湖でのパイロラプトルとの対決や、巨大な翼竜ケツァルコアトルスによる飛行機の襲撃など、息つく暇も与えない見せ場の連続。
ストーリーの矛盾点が気にならないくらい、純粋なエンターテイメントとして楽しめるように作られているんです。
そして、CGとアニマトロニクス(実物大の模型)を駆使して描かれる恐竜たちのリアルさは、まさに圧巻の一言です。
レジェンドキャストの集結という面白い試みは成功したか

レジェンドキャストの集結という面白い試みは成功したか
そして、本作が持つ最大の魅力であり、「これが見られただけで満足!」と感じた方も多いであろう要素。
それは、アラン・グラント、エリー・サトラー、イアン・マルコムという、あの3人が帰ってきてくれたことです。
約30年ぶりにスクリーンで再会し、共に冒険を繰り広げる彼らの姿は、シリーズのファンにとって涙が出るほど嬉しいものでした。
単なる顔見せではなく、物語の中心人物としてしっかりと活躍してくれたのも嬉しいポイント。
グラント博士とサトラー博士の、長年の時を経てようやく結ばれる恋模様には、思わず胸が熱くなりました。
マルコム博士の相変わらずな皮肉屋っぷりも健在で、彼らが揃うだけで画面がパッと華やぎます。
この「同窓会」的な面白さ、懐かしさは、本作でしか味わえない最高のファンサービスだったと言えるでしょう。
次回作の伏線は?気になる「エンドロール後」の映像の有無

次回作の伏線は?気になる「エンドロール後」の映像の有無
最近のシリーズ映画ではお馴染みとなった、エンドロール後の「おまけ映像」。
「完結編だけど、もしかしたら何かあるかも?」と期待して最後まで席に残った方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、残念ながら本作にはエンドロール後の追加映像は一切ありません。
これは、本作がジュラシック・パークから続く6作品のうち「ワールド三部作」の締めくくり(一区切り)として作られているからです。
次回作を匂わせるような映像を入れないことで、「これで一つの時代が終わったんだ」というメッセージを明確に伝えたかったのかもしれませんね(※ただしフランチャイズ自体は後年、新章が始動しています)。
前作『炎の王国』では、ラスベガスにプテラノドンが現れる映像で次回作への期待を煽りましたが、今回はその必要がなかった、ということです。
少し寂しい気もしますが、潔い終わり方とも言えるかもしれません。
まとめ:『ジュラシックワールド 新たなる支配者』は結局ひどい作品だったのか?
ここまで、『ジュラシックワールド 新たなる支配者』の様々な側面を見てきました。
物語の主軸が恐竜からイナゴに移ってしまったことへの違和感や、ストーリー上の矛盾点など、
「ひどい」と言われてしまう理由は、確かに存在するように思えます。
しかしその一方で、レジェンドキャストの夢の共演、シリーズ最高峰のアクション、そして完結編としての感動とカタルシスなど、
それを補って余りあるほどの魅力と「面白い」要素が詰まっているのもまた事実です。
もしあなたが、練り上げられた脚本やシリーズの一貫性を重視するなら、少し物足りなさを感じるかもしれません。
ですが、難しいことは考えずに、最高の映像体験と夏休みのようなワクワク感を味わいたいなら、これ以上ないほど楽しい一作だと言えるでしょう。
この映画があなたにとって「ひどい」作品だったか、それとも「面白い」作品だったか。
答えは、スクリーンの中に何を求めていたかによって、大きく変わってくるのかもしれませんね。
- ジュラシックワールド新たなる支配者は賛否両論を呼んだ
- ひどいという意見の主な原因はイナゴ問題
- 物語の主役が恐竜ではなくイナゴだと感じられた
- 前作ラストで示唆された世界の混乱が十分に描かれていないという矛盾
- タイトルが示す支配というテーマと共存という結末にズレがある
- 新旧主人公たちの物語が中盤まで交わらない
- 面白いという意見の根拠は迫力あるアクションシーン
- マルタ島でのバイクチェイスはスパイ映画のようだと評価された
- レジェンドキャスト3人の再集結はファンから絶賛された
- グラント博士とサトラー博士の関係に進展があった
- テリジノサウルスなど新登場の恐竜が個性的だった
- エンドロール後の追加映像は存在しない
- これはワールド三部作の完結を示す意図があった(※フランチャイズ自体は後年、新章が始動)
- キャラクターたちの物語に一つの区切りがつけられた
- 作品の評価は観客が何を求めるかによって大きく分かれる
この記事に記載されている情報は、映画公開時の情報や一般的な解釈に基づいています。
制作者の意図や公式設定とは異なる場合があるかもしれません。
より正確な情報については、公式サイトや公式出版物なども併せてご確認ください。