『ミッションインポッシブル2』つまらない?ロッククライミングとヒロイン・ナイアのその後

※この記事にはプロモーション広告が含まれています。
『ミッションインポッシブル2』つまらない?ロッククライミングとヒロイン・ナイアのその後 アクション映画
スポンサーリンク

2000年に公開された映画『ミッション:インポッシブル2』(以下MI2)は、アクションスパイ映画の金字塔とも言える人気シリーズの第2作目として登場しました。

監督を務めたのは、香港出身のアクション映画界の巨匠ジョン・ウー氏。そして主演はもちろん、シリーズの顔ともいえるトム・クルーズさんです。

スタイリッシュなアクション演出と、トム・クルーズ自身による危険なスタントの数々が見どころとなった本作ですが、一方で「シリーズで最もつまらない」と評する声もあるなど、その評価は二分されています。

とはいえ、作品を振り返ると、アクション・音楽・登場人物・演出など、独特な美学が随所にちりばめられており、ただ「評価が低い」で片づけてしまうには惜しい1本でもあるんです。

この記事では、ヒロイン・ナイアの存在や象徴的なロッククライミング、バイクチェイス、撮影地の魅力、そして現在に通じる“ウイルス”というテーマに至るまで、あらためてMI2の面白さを多角的に掘り下げていきます🕵️‍♂️

スポンサーリンク

ミッション:インポッシブル2はなぜ「つまらない」と言われるのか?

ミッション:インポッシブル2はなぜ「つまらない」と言われるのか?

※イメージです

まず最初に触れておきたいのは、なぜMI2が「シリーズ中もっともつまらない」と言われがちなのかという点です。

その原因としてしばしば挙げられるのが、ストーリーの単純さとテンポの悪さ

前作『ミッション:インポッシブル』(1996年)は、サスペンス要素が強く、複雑な陰謀と緊迫した心理戦が魅力の作品でした。

しかしMI2では、アクションに重点を置いた構成となり、物語の起伏やサスペンス性が希薄になったと感じる方が多かったようです。

また、ジョン・ウー監督特有のスローモーション演出白い鳩の登場、アーティスティックなカットが繰り返されることで、「演出が過剰すぎる」と受け取られた側面もありました。

特に当時の欧米の観客には、この“東洋的な映像美”がやや馴染みにくく、戸惑いを感じた人も少なくなかったようです。

さらに、スパイ映画というジャンルにも関わらず、物語の中心にロマンス要素が強く入り込んだことで、「恋愛映画のように感じた」という意見もちらほら。

とはいえ、そうした演出美学を“スタイリッシュで芸術的”と高く評価する声もあるのが事実。

つまり、MI2は観る人によって印象が大きく変わる、非常に個性的な作品と言えるのです。

 オープニングを飾る伝説のロッククライミングと使用された曲

 オープニングを飾る伝説のロッククライミングと使用された曲

※イメージです

MI2を語るうえで外せないのが、映画冒頭のロッククライミング・シーンです。

イーサン・ハントが命綱なしで崖を登るこのシーンは、トム・クルーズ自身がスタントを担当したことで大きな話題を呼びました。

撮影が行われたのは、アメリカ・ユタ州にあるデッドホースポイント州立公園

息をのむような絶景の中で繰り広げられるこのシーンは、まさにシリーズ屈指の“度肝を抜かれる名場面”と呼ぶにふさわしいものです。

さらに、バックで流れる音楽も印象的。作曲を手掛けたのは名匠ハンス・ジマー

中でも「Nyah」という楽曲は、ヒロイン・ナイアのテーマとして使用され、情感たっぷりの旋律が映像にさらなる深みを与えています。

このロッククライミングシーンは、高所からの望遠レンズでクルーズの表情をリアルにとらえるなど、撮影技術も一級品。

まさに“俳優魂が結晶となった瞬間”と言えるでしょう👏

撮影場所はどこ?ミッション:インポッシブル2のロケ地巡り

撮影場所はどこ?ミッション:インポッシブル2のロケ地巡り

※イメージです

MI2では、物語の舞台が世界各地に広がっており、そのロケーションの美しさも見逃せません。

前述のユタ州の荒野に加え、特に印象的なのがスペイン・セビリアの街並みです。

映画では、現地の伝統的な宗教行事「セマナ・サンタ(聖週間)」の行列を再現するシーンも登場し、文化的な深みも感じられます。

また、終盤に登場するバイオ製薬企業の施設は、オーストラリア・シドニーで撮影されました。

近未来的な建築が、緊迫したストーリー展開にリアリティを与えています。

これらのロケ地は、映画のスケールをグッと引き上げるだけでなく、旅行先としても人気を集めることに。

MI2の世界を追体験してみたい方は、ぜひ旅の目的地として訪れてみてはいかがでしょうか🌍

ヒロイン・ナイアの魅力とその後の消息

ヒロイン・ナイアの魅力とその後の消息

※イメージです

ヒロインとして登場したのは、女優サンディ・ニュートン演じるナイア・ノードフ=ホール。

彼女は元泥棒という経歴ながら、芯の強さと聡明さを併せ持つキャラクターとして描かれました。

イーサンと出会い、惹かれ合いながらも、世界を救うために自らウイルスに感染するという衝撃的な決断を下す彼女の姿に、胸を打たれた方も多いはずです。

しかし、シリーズ続編では彼女の姿を見ることはなく、その後の消息も描かれていません。

これは、MIシリーズが監督ごとにヒロイン像を一新する傾向にあるためとされており、ナイアという存在も例外ではなかったようです。

それでも、彼女のような「命を懸けてでも守りたい人がいる」覚悟あるヒロイン像は、今なおファンの記憶にしっかりと残っています。

バイクアクションが炸裂!ジョン・ウー流スタイリッシュ演出

バイクアクションが炸裂!ジョン・ウー流スタイリッシュ演出

※イメージです

MI2を語るうえで外せないもう一つの名場面といえば、終盤のバイクアクション

イーサンがドゥカティを、敵役ショーン・アンブローズがトライアンフを駆って激しいチェイスを繰り広げるこの場面は、まさに“ジョン・ウー流アクション美学”の集大成とも言えるでしょう。

スローモーションや華麗なカット割り、そして空中での交差撃ち──リアリティよりも“魅せる”ことに徹したこの演出は、一部から「やりすぎ」との声もあがりましたが、それすらも含めて唯一無二の魅力。

「映画ならではのケレン味がたまらない!」と語るファンも多く、今でもシリーズ随一のアクション名場面として語り継がれています🏍️

 キメラウイルスと「コロナ」との関連性?今だからこそ再評価

 キメラウイルスと「コロナ」との関連性?今だからこそ再評価

※イメージです

MI2の物語の中心にあるのは、人工的に作られたウイルス「キメラ」と、そのワクチン「ベレロフォン」の争奪戦です。

この設定が、2020年以降のコロナウイルス流行によって、再び脚光を浴びることとなりました。

当時は単なるフィクションとして受け止められていたこのストーリーも、現在の状況と重ね合わせると、思わず「予見していたのでは…」と感じてしまうほど。

もちろん現実のウイルスとは異なりますが、「未知の病に人類がどう向き合うか」というテーマは、時代を越えて響く問いかけを持っていたのかもしれません。

ミッション:インポッシブル2に見られる矛盾点とは

MI2には、映画としての完成度とは別に、いくつかの矛盾点や違和感も見受けられます。

たとえば、イーサンの変装が簡単にバレない点や、極秘施設への潜入がスムーズすぎる点など、スパイ映画としてのリアリティを疑問視する声も少なくありません。

また、イーサンとナイアの恋愛展開がスピーディすぎて、感情の流れに説得力がないと感じる人もいるようです。

しかしこれらは、“アクション第一主義”を取った娯楽映画としての割り切りとも捉えられます。

深く考えずに楽しむ──それも映画の醍醐味ですよね。

まとめ:異端だからこそ面白い?再評価の兆しも

『ミッション:インポッシブル2』は、シリーズの中でも異色の作品であることは間違いありません。

しかしその分、強烈な個性と記憶に残るシーンの数々が詰まっており、再評価の声が高まっているのも納得です。

一度酷評された作品が、時を経て新しい価値を持つ──

それはまさに“映画が時代とともに生きている”ことの証拠です。

「つまらない」と切り捨てるのはもったいない。もししばらく観ていなかった方は、ぜひ今の視点で、あらためてMI2を楽しんでみてはいかがでしょうか?🎥✨