皆さん、こんにちは!
映画史にさんぜんと輝くSF映画の金字塔、『猿の惑星』。この作品のタイトルを聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
言葉を話す猿たちが人間を支配する、奇妙で恐ろしい世界…。
一度見たら忘れられない、強烈なインパクトがありますよね。
この記事では、そんな『猿の惑星』の魅力を余すところなくお伝えしていくのですが、物語の核心に触れる、ある重要なキーワードがあります。
それは、この物語の舞台となったあの惑星が、実は私たちの住む「地球だった」という衝撃の事実です。
有名なラストシーンの解説はもちろん、シリーズがたくさんあって「どれが面白いの?」という疑問や、中には「オチ 最悪…」なんて言われる作品まで、基本となるあらすじを追いながら、物語の鍵を握る「自由の女神」の謎にも迫ります。
なぜ『猿の惑星』は、未来の『地球だった』のか?
この壮大な物語の謎とロマンを、一緒に解き明かしていきましょう!
衝撃のラスト!「猿の惑星」が実は「地球だった」という物語の核心に迫る

衝撃のラスト!「猿の惑星」が実は「地球だった」という物語の核心に迫る
まずは基本から!映画『猿の惑星』のあらすじ
物語を深く知るために、まずは1968年に公開された記念すべき第1作のあらすじからおさらいしてみましょう。
主人公は、宇宙飛行士のテイラー。
彼は仲間たちと共に光速に近い宇宙船で旅立ちますが、とある惑星に不時着してしまいます。
船の計器が示すのは西暦3978年。出発から2000年以上もの時が流れていました。
その惑星で彼らが目にしたのは、信じがたい光景でした。
言葉を話せず、原始的な生活を送る人間たち。
そして、馬に乗り、銃を手に、その人間たちを狩る知的な「猿」たち…。
そう、この星では、猿が支配者として文明を築き、人間は知性のない動物として扱われる、私たちの常識とは全く逆転した世界が広がっていたのです。
仲間を失い、自身も猿に捕らえられたテイラーは、声も失ってしまいます。
しかし、彼はチンパンジーの科学者ジーラとコーネリアスという理解者を得て、人間としての尊厳を取り戻そうと必死に抵抗します。
やがて彼は、猿たちが「禁断の地」と呼んで恐れる謎のエリアへと逃亡するのですが、そこで彼は、この惑星の、そして人類の運命を決定づける「真実」と対面することになるのです。
衝撃のラストシーン!半壊した「自由の女神」が意味するもの
映画史における「最も衝撃的な結末」を語る上で、この『猿の惑星』のラストシーンは決して外すことができません。
禁断の地の海岸線を馬で進むテイラー。
彼の視線の先に、何か巨大な建造物の残骸が見えてきます。
最初はそれが何かわかりません。
しかし、近づくにつれて、その姿がはっきりと見えてきます。
たいまつを掲げた腕、特徴的な冠…。
それは、まぎれもなく「自由の女神像」でした。
風化し、半分砂に埋もれたその姿を見た瞬間、テイラーはすべてを悟ります。
彼が不時着した未知の惑星は、遠い宇宙の果てなどではなかった。
彼が2000年前に旅立った故郷、地球そのものの未来の姿だったのです。
「なんてことだ…ここは地球だったのか…」
膝から崩れ落ち、砂を叩きながら彼が絞り出した絶望の叫びは、観客の心に深く突き刺さりました。
自由の女神像は、アメリカや西洋文明の「自由」と「希望」の象徴です。
その象徴が文明の墓標のように横たわっている光景は、人類がその理想を自らの手で破壊し尽くした、という何より雄弁な証拠だったのです。
なぜ誰も気づかなかった?ラストシーンへの伏線と解説
この衝撃的な結末は、実は全くの唐突なものではありません。
物語を注意深く見返すと、巧みな伏線がいくつも張られていることに気づかされます。
例えば、猿たちの言語は「英語」でした。
また、テイラーが捕まった後、ジーラとコーネリアスが彼の知性を証明しようとしますが、猿の指導者ザイアス博士は頑なにそれを認めようとしません。
彼は、テイラーのような「話す人間」の存在が、猿の社会秩序を根底から覆しかねない危険なものだと知っていたからです。
さらに、コーネリアスが禁断の地で行った発掘調査では、猿の文明よりも古い地層から、人間の作ったと思われる遺物(話す人形など)が発見されていました。
これらの発見は、「猿は神によって創造され、人間とは全く別の存在である」という猿社会の定説を覆すものでした。
これらの伏線は、初見ではなかなか気づきにくいですが、ラストの「地球だった」という事実を知ってから見返すと、すべてが一本の線で繋がります。
この巧みなストーリーテリングこそが、ラストシーンの衝撃を何倍にも増幅させているんですね。
作品が問いかける痛烈なメッセージとは
『猿の惑星』がただのSF映画で終わらないのは、その物語の根底に強烈な社会的メッセージが込められているからです。
この映画が公開された1960年代後半は、米ソ冷戦の真っただ中。
世界は常に核戦争の恐怖に晒されていました。
人類が、発展させた科学技術によって、自らを滅ぼしてしまうのではないか…。
そんな不安が現実味を帯びていた時代です。
テイラーの最後の叫び、「ついにやってしまったんだな!お前たち、人間が!」という言葉は、まさにその恐怖を代弁しています。
人種や思想の違いで争い、憎しみ合うことの愚かさ。
このままでは、私たちも映画のような結末を迎えてしまうかもしれない…。
猿と人間の立場を逆転させるという斬新な設定を通して、人種差別や宗教、科学の暴走といった普遍的なテーマを鋭く描き出したこの作品。
そのメッセージは、半世紀以上経った今でも、少しも色褪せることはありません。
「猿の惑星」が「地球だった」という事実から紐解くシリーズの魅力と選び方

「猿の惑星」が「地球だった」という事実から紐解くシリーズの魅力と選び方
シリーズはどれから観る?特徴別に紹介【どれが面白い?】
第1作の衝撃的な成功の後、『猿の惑星』は数多くの続編やリブート作品が作られました。
「どれが面白いんだろう?」「どれから観たらいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、主要なシリーズの特徴を簡単にご紹介しますね!
【オリジナルシリーズ(全5作)】
1968年の第1作から続くシリーズです。タイムトラベルや革命など、壮大な物語が展開されます。社会風刺や哲学的なテーマが色濃く、少しビターで考えさせられる物語が好きな方におすすめです。
【リブートシリーズ(『創世記』から始まる3部作+新章)】
2011年から始まった、現代の映像技術で描かれる新シリーズです。「なぜ地球は猿の惑星になったのか?」という前日譚を、主人公である猿の「シーザー」の視点から描きます。重厚なドラマとキャラクターへの深い感情移入を求めるなら、間違いなくこのシリーズがおすすめです。
【ティム・バートン版(2001年)】
鬼才ティム・バートン監督による、第1作の「リ・イマジニング(再創造)」作品です。他のシリーズとは繋がりのない独立した物語で、アクションやエンタメ性が高いのが特徴。こちらも衝撃的な結末が用意されています。
どのシリーズも違った魅力があるので、ぜひご自身の好みに合わせて選んでみてください!
地球消滅?意味不明?賛否両論を呼んだ「オチ 最悪」な結末たち
『猿の惑星』といえば衝撃のラストシーンですが、シリーズの中には、その結末が「最悪だ…」と賛否両論を巻き起こした作品も存在します。
『続・猿の惑星』(1970年)
第1作の続編ですが、その結末はまさに衝撃的。なんと、物語の最後に地球そのものが爆弾で消滅してしまうのです!
あまりにも救いがなく虚無的なエンディングは、多くの観客を呆然とさせました。物語に完全な終止符を打ちたいという、製作陣の意図があったとも言われています。
ティム・バートン版『PLANET OF THE APES』(2001年)
こちらも非常に有名な結末です。主人公がやっとの思いで現代の地球に帰還すると、そこにあるはずのリンカーン像が、敵であった猿の将軍の像に変わっていた…というもの。
なぜそうなったのか、劇中では一切説明がありません。「意味不明だ」「投げっぱなしすぎる」といった批判も多く、映画史に残る「謎のエンディング」として語り草になっています。
このように、シリーズを通して「常識を覆す結末」にこだわり続けている点も、『猿の惑星』の大きな魅力なのかもしれませんね。
もう一つの物語:リブート版シリーズのあらすじと魅力
ここで、現在進行形でファンを増やし続けている「リブートシリーズ」の魅力にも触れておきましょう。
このシリーズの主人公は、一貫して猿の「シーザー」です。
アルツハイマーの新薬の副作用で高い知能を持って生まれたチンパンジーの彼が、いかにして猿たちのリーダーとなり、人間との関係に苦悩し、そして偉大な伝説となっていくのか…。
第1作『創世記(ジェネシス)』では、愛情深い人間の家庭で育ったシーザーが、初めて人間の悪意に触れ、同胞たちのために立ち上がるまでが描かれます。
第2作『新世紀(ライジング)』では、ウイルスで人類が激減した世界を舞台に、猿のコミュニティのリーダーとなったシーザーが、生き残った人間との共存の道を探り、苦悩する姿が描かれます。
そして3部作の完結編『聖戦記(グレート・ウォー)』では、人間との全面戦争の中で、家族を奪われたシーザーが復讐と使命の間で葛藤する、壮絶な物語が展開されます。
最新の映像技術で描かれる猿たちの表情や感情は驚くほどリアルで、観る者はいつしか完全にシーザーの側に感情移入してしまいます。
これはもはや「猿の映画」ではなく、一人の偉大なリーダーの生涯を描いた、壮大な大河ドラマと言えるでしょう。
目的別!「猿の惑星」シリーズの楽しみ方ガイド
ここまで読んで、どの作品を観るか、さらに迷ってしまったかもしれませんね。
最後に、目的別の楽しみ方をご提案します!
●映画史に残る衝撃を体験したいなら
まずは何と言ってもオリジナルシリーズの第1作『猿の惑星』(1968年)です。すべての原点であり、ラストの衝撃は今も色褪せません。
●壮大な感動とキャラクターへの没入感を求めるなら
リブートシリーズの『創世記』→『新世紀』→『聖戦記』の3部作を順番に観るのがベストです。ハンカチのご用意をお忘れなく。
●深く考えさせられる哲学的な物語が好きなら
オリジナルシリーズ全5作を追いかけるのがおすすめです。特に、人間社会にやってきた猿の視点で描かれる3作目『新・猿の惑星』は必見です。
●難しいこと抜きで、SFアクション大作を楽しみたいなら
ティム・バートン版『PLANET OF THE APES』(2001年)が良いでしょう。独立した物語なので、これ1本で楽しめます。
猿の惑星 地球だった:まとめ
- 猿の惑星の舞台は未来の地球だった
- ラストシーンの自由の女神がその衝撃的な証拠
- 物語の背景には核戦争による人類文明の崩壊がある
- 1968年のオリジナル版は冷戦時代の社会を風刺している
- 主人公テイラーの絶望は人類全体への警告
- シリーズは大きく分けて3つ存在する
- オリジナルシリーズは哲学的でビターな魅力
- リブートシリーズは猿のリーダーシーザーの生涯を描く大河ドラマ
- ティムバートン版は独立したエンターテイメント作品
- 続猿の惑星の地球消滅という結末はあまりに虚無的
- 2001年版の意味不明な結末も賛否両論を呼んだ
- リブート版はなぜ地球が猿の惑星になったかを描く前日譚
- 最新の映像技術による猿の感情表現は圧巻
- シリーズを通して普遍的なテーマが描かれている
- どの作品から観るかは求める体験によって選ぶのがおすすめ
この記事は、映画『猿の惑星』シリーズに関する情報を、各種資料や公開情報に基づいてまとめたものです。最大限の注意を払って執筆しておりますが、情報の正確性や完全性を保証するものではありません。
登場人物の解釈や詳細な設定など、最新かつ正確な情報については、公式サイトや公式出版物をご確認いただきますようお願い申し上げます。