本場イタリアも絶賛?『テルマエ・ロマエ』の海外の反応まとめ!阿部寛や日本のお風呂文化はどう評価されたか

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古代ローマの壮大な浴場文化と、私たち日本人が愛してやまない銭湯文化を時空を超えてリンクさせた傑作『テルマエ・ロマエ』。古代ローマ人の設計技師ルシウスが現代日本へタイムスリップするという奇想天外な設定は、私たち日本人にとっては「あるある」と笑える親しみに満ちた作品として大ヒットを記録しました。

 ローマ時代の衣装を着た男性が、日本の現代的な銭湯で戸惑った表情を浮かべる様子。湯けむりの中に、日本人入浴客が背景に見える、文化のギャップを象徴する一枚。

しかし、ここで一つの疑問が浮かびます。この作品は国境を越えた世界の人々、特に舞台となった「本場イタリア」ではどのように受け止められたのでしょうか? 誇り高きローマ帝国の歴史を日本のコメディ映画の題材にすることに対し、「神聖なローマの歴史をコメディにするなんて!」とお叱りを受けたのか、それともユーモアとして笑って受け入れられたのか——。非常に気になるところですよね。

◆ 海外の反応ハイライト

実際にリサーチを進めてみると、「テルマエ・ロマエ」に対する海外の反応は、懸念とは裏腹に驚きと称賛に満ちていました。ただし、文化的ニュアンスの受け止め方には幅がある点も興味深いポイントです。

  • 阿部寛さんの「ローマ人すぎる」演技に対するイタリア人の絶賛
  • アニメ版を見た海外ファンが受けた「日本の入浴文化(サルとの混浴!?)」への強烈なカルチャーショック

この記事では、世界を驚かせ、そして笑わせた『テルマエ・ロマエ』の海外での評判を徹底深掘りし、エンターテインメントを通じた異文化コミュニケーションとしての面白さをまとめてご紹介します。

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本場イタリア人・現代ローマ人の反応は?

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『テルマエ・ロマエ』の実写映画化において、制作陣や配給会社が最も恐れ、同時に期待していたのが「本場イタリアでの上映」でした。自分たちの国の歴史、それも「五賢帝」と呼ばれるハドリアヌス帝などが統治した輝かしい時代の皇帝たちを、東洋の島国の役者が演じ、あろうことかコメディ作品に仕立て上げているわけです。歴史や伝統を重んじるイタリア人気質を考えれば、一歩間違えれば「偉大なるローマの歴史への冒涜だ」と怒られても不思議ではない状況でした。

しかし、蓋を開けてみればその心配は完全な杞憂に終わりました。むしろ、予想を遥かに超える熱狂的な歓迎が待っていたのです。

イタリア上映での大熱狂

 イタリアの映画館で、日本のコメディ映画『テルマエ・ロマエ』を観て大笑いする観客たちの様子。赤い座席に囲まれ、愉快なシーンに爆笑する人々の表情が印象的な場面。

映画のワールドプレミア(初上映)は、実際にはイタリア北東部・ウディネで開催される「ウディネ・ファーイースト映画祭」で行われました。また、その後ローマ市内でも特別上映が行われ、古代ローマ遺跡が息づく街での公開は象徴的な場となりました。

ウディネでの上映では、阿部寛さんが演じるルシウスの真面目すぎる悩みや、現代日本のハイテクトイレ「ウォシュレット」の水流に吹き飛ばされるシーンで腹を抱えて大爆笑する観客が続出。会場は常に笑い声と大きな拍手に包まれ、上映後には熱気あふれる歓声が響いたと報じられています。

現地メディアや観客からは、以下のような好意的なイタリア人の反応が数多く寄せられました。彼らのコメントからは、単なるコメディとしてだけでなく、歴史への愛着も感じ取ることができます。

  • 「ローマ帝国を馬鹿にしているのではなく、深いリスペクト(敬意)を感じた。細部の美術や設定もよく研究されている」

  • 「ローマ人が日本語を喋っている? 最初は違和感があったが、5分で気にならなくなったよ。彼らの魂はローマ人そのものだったからね」

  • 「我々の祖先が、あんなに真剣にお風呂のことを考えていたなんて愉快だね。現代の我々も、もっとお風呂を楽しまないといけないな」

特に、古代ローマの威厳を保ちつつも笑いを生む脚本構成が、自国の歴史に誇りを持つイタリア人の心を巧みに掴んだようです。「真面目にやるからこそ面白い」という普遍的な笑いの法則は、イタリアでも共通でした。

主演「阿部寛」に対する海外の反応

 ローマ時代のセットで、トーガをまとった背の高い日本人俳優がイタリア人エキストラの中に溶け込み、まるでローマ人のように見える様子。古代の建築を背景に、俳優の存在感が際立っている。

この異例の大成功の立役者は、やはり主演の阿部寛さんをおいて他にいません。彼の日本人離れしたビジュアルと圧倒的な演技力は、海を越えて大きな衝撃を与えました。

「彼は本当に日本人なのか?」

イタリアの観客がまず驚いたのは、スクリーンに映し出される阿部寛さんの「顔の彫りの深さ」と「堂々たる体躯」です。現地の新聞や映画レビューサイトでは、「彼は本当に日本人(Japanese)なのか? 実はイタリアの血が入っていないのか?」という驚きと困惑のコメントが多数見られました。

実際に、映画の撮影はイタリア最大の映画撮影所「チネチッタ」で行われ、現地のエキストラ(本物のイタリア人)が数千人規模で動員されました。しかし、古代ローマのトガ(衣装)をまとった阿部寛さんがその中に混ざると、「現地のイタリア人よりも古代ローマ人らしい」「まるで彫像が歩いているようだ」と言われるほどの馴染みっぷりだったそうです。また、別のイベントでは「古代ローマ人が最も似合う俳優ランキング」で1位に選ばれたこともあり、イタリアでの評価は確固たるものでした。

※横にスクロールして比較をご覧ください

比較項目 阿部寛(ルシウス役) 一般的な日本人俳優のイメージ イタリア人の反応
顔立ち 彫りが深く、濃い眉、鋭い眼光 比較的平面的な顔立ち(平たい顔族) 「ローマの元老院議員にしか見えない」
体格 身長189cmの筋肉質な体躯 中肉中背が多い 「グラディエーターのような迫力だ」
存在感 重厚かつシリアス 役柄による 「彼のシリアスさが笑いを倍増させている」

演技力への評価

単に顔が似ているだけではありません。海外の映画ファンは、彼のコメディアンとしての「シリアスな演技」を高く評価しました。「この役者は、ウォシュレットに驚くというバカバカしい状況であればあるほど、真剣な顔をする。それが最高にクールで面白い」。言葉の壁を超えて伝わる阿部寛さんの“ストイックな真剣さ”と、絶妙な「間の取り方」は、世界共通の笑いのツボを的確に刺激したのです。

「平たい顔族(日本人)」描写への海外の反応

本作のもう一つの主役とも言えるのが、ルシウスがタイムスリップ先で出会う日本人を呼ぶ際の「平たい顔族(Flat Face Clan)」という名称です。現代のグローバルスタンダード(特に欧米圏)において、身体的特徴を揶揄するような表現は、人種差別的な文脈で捉えられるリスクが非常に高いものです。しかし、この作品においては非常にポジティブ、あるいはユニークな文脈で受け入れられています。

「自虐ユーモア」としての称賛

海外の掲示板(Redditや4chanなど)やアニメレビューサイトでは、この表現について議論が交わされましたが、多くは「日本人の高度な自虐ユーモア」として好意的に解釈されています。一方で、現代的な価値観から「少し気になる」という意見もあり、文化による受け取り方の違いが表れている点も興味深いところです。

  • 「日本人が自分で自分のことを『顔が平たい』と言って笑いを取るのは、自信の表れか、あるいは謙虚さの極みだね。誰も傷つけない賢いジョークだ」

  • 「この言葉には悪意がない。ルシウスが純粋に異文化として驚いているだけなのが伝わってくるから不快じゃないんだ」

ただし、ごく一部には「慣れていないと戸惑う」という声もあり、作品を楽しみつつも複雑な気持ちを抱いた海外ファンの存在も見受けられました。それでも、日本の作品の中で日本人自身がこのギャグを扱っている点から、総じて「かわいらしいカルチャーギャップ」として成立していたのは確かです。

日本の入浴文化へのカルチャーショック

雪が舞う温泉で、日本のニホンザルたちと一緒に混浴し困惑するローマ人。温泉の湯気とサルのくつろぎぶり、そしてローマ人の驚きがユーモラスに描かれている。

また、「平たい顔族」の文化(日本の風呂文化)そのものに対する海外の反応も興味深いものがあります。

特にNetflixで世界配信されたアニメ版『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』を見た海外視聴者からは、私たちにとっては日常的な日本の銭湯文化に対して多くの驚きの声が上がりました。

外国人が驚いた「日本の入浴文化」3選

1. 「なぜサルの集団と一緒に温泉に入っているんだ!?」

日本の「地獄谷野猿公苑」などは観光地として有名ですが、アニメの中で人間が当たり前のように野生のサルと混浴しているシーンは、外国人にとってはシュールすぎる光景として大ウケしました。「衛生的に大丈夫なのか?」「いや、サルも癒やされたいんだ」といった議論が巻き起こりました。

2. 「お湯の温度が高すぎる!」

欧米のシャワー文化や、体温より少し低いぬるま湯に長時間浸かるバス文化に比べ、日本人が42度前後の熱い湯を好むことに対し、「彼らは皮膚が頑丈なのか?」「ゆでダコになるぞ!」「クレイジーだが、血行には良さそうで試してみたい」といった反応が見られました。

3. 「リラックスへの執念がすごい」

入浴後のフルーツ牛乳や、温泉卵、マッサージ機、そしてトイレの機能に至るまで、「癒やし」を徹底的に追求する日本人の姿勢(平たい顔族の知恵)は、ストレス社会に生きる現代の外国人にとって一種の憧れの対象としても映ったようです。「日本人は休むために全力を尽くす天才だ」と評されています。

結論:『テルマエ・ロマエ』は文化の架け橋

日本の漫画・映画が海外で評価されることは多々ありますが、『テルマエ・ロマエ』が特異であり成功した最大の理由は、「日本の文化」と「相手国(イタリア)の文化」の両方を同時にリスペクトし、持ち上げている点にあります。

「ローマの風呂も壮大ですごいが、日本の風呂も繊細ですごい」
「ローマ人は彫りが深くてかっこいいが、平たい顔族の技術力もあなどれない」

この対等で平和的な関係性が、イタリア人をはじめとする海外の視聴者に一切の不快感を与えず、素直な笑いと感動を呼んだ理由でしょう。さらに、原作者ヤマザキマリさんがイタリア政府から「イタリア共和国星勲章(コメンダトーレ)」を授与されたことは、作品が日伊の文化交流に実際の影響を与えた証とも言えます。阿部寛さんという稀代の役者と、お風呂という人類共通の「癒やしツール」を通じて、『テルマエ・ロマエ』は今もなお世界中の人々を温め続けているのです。

※本記事の内容は可能な限り正確を期していますが、万が一誤りがあってはいけないため、詳細は必ず公式情報・一次資料をご確認ください。