テルマエ・ロマエ2海外の反応は?イタリアが大爆笑した理由を解説

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古代ローマと日本の風呂文化をつなぐ奇想天外な設定で大ヒットした映画『テルマエ・ロマエII』。

前作に続き、阿部寛さん演じるルシウスの濃いキャラクターが話題になりましたが、本場イタリアをはじめとする海外の反応はどうだったのか気になりますよね。

特に続編となる本作では、海外ロケを敢行するなどスケールアップしているだけに、現地の評価や感想、そしてあらすじに対する反応も興味深いところです。

私たちが普段何気なく楽しんでいる銭湯や温泉の文化が、言葉や文化の壁を越えてどのように受け止められたのかを知ることは、日本映画の新たな可能性を感じるきっかけになるかもしれません。ここでは、イタリアの観客が思わず笑いに包まれた理由や、厳しい批評家たちのレビュー、そして話題となったロケ地の裏話まで、現地の空気感をそのままにお伝えしていきたいと思います。

  • イタリアのウディネ映画祭で観客が強い好反応を示した背景
  • 「平たい顔族」という表現に対する海外フォーラムでの意外な議論と解釈
  • ローマではなくブルガリアで行われた大規模撮影の裏側と現地エキストラの反応
  • 辛口な批評家と熱狂的な一般ファンで評価が分かれたポイントの徹底分析
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テルマエ・ロマエ2への海外の反応:イタリアの衝撃

テルマエ・ロマエ2海外の反応

まずご紹介したいのが、古代ローマのお膝元であるイタリアでの反応です。「日本人がローマ人を演じるなんて、現地の人に怒られるのでは?」と心配になる方もいるかもしれませんが、実はその逆。映画祭では想像以上に温かく迎えられました。ここでは、なぜイタリアの観客がこの奇妙なコメディを好意的に受け止め、会場が大きく盛り上がったのか、その背景にある文化的な面白さを深掘りしていきます。

ウディネ映画祭でイタリア人が大爆笑した理由

海外の反応を語る上で外せないのが、イタリアで開催された第16回ウディネ・ファーイースト映画祭での出来事です。この映画祭での上映は、観客の笑いや拍手が続くなど、非常に熱のこもった盛り上がりを見せました。上映後には、称賛のスタンディングオベーションが送られたと報じられており、現地で大きな好意が示されたことがわかります。

現地のレポートでは、イタリアの観客は「日本人が大真面目にローマ人を演じている」という状況自体をユーモラスに受け取り、作品全体を極上のエンターテインメントとして楽しんでいたと伝えられています。特に、阿部寛さん演じるルシウスが現代日本の技術に驚愕し、大げさなリアクションを見せる姿は、イタリア人にとっても“異文化コメディ”として機能したようです。

ここがポイント

イタリアの観客は、自分たちの祖先である古代ローマ人が日本人の姿で表現されることを「侮辱」ではなく、愛あるパロディとして受け取り、むしろそのギャップを楽しんでいました。

平たい顔族の設定は差別?海外フォーラムの議論

平たい顔族の設定は差別?海外フォーラムの議論

本作には、古代ローマ人が現代日本人を指して「平たい顔族(Flat-faced tribe)」と呼ぶ独自のジョークがあります。「これって人種差別的な表現として海外で炎上しなかったの?」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、Redditなどの海外フォーラムやレビューでは、この設定は意外なほど自虐的ユーモアとして受け止められているというコメントも見られます。

特にイタリアの観客にとっては、ルシウスが現代の高齢者を見て「平たい顔の奴隷」と勝手に解釈するシーンが、古代ローマ人の傲慢さを皮肉った風刺として映った面もあったようです。つまり、「日本人が日本人を自虐している」というメタ構造が、笑いのハードルを下げた形になっていたのです。

深掘りメモ

海外のファンは、この設定を“異文化コミュニケーションのズレを楽しむ装置”として捉える傾向があり、差別意図はないということを敏感に感じ取っています。

劇中のオペラ演出に対する現地のリアルな感想

劇中のオペラ演出に対する現地のリアルな感想

映画の中でルシウスがタイムスリップする際、テノール歌手がオペラのアリアを朗々と歌い上げる演出がありますよね。日本人からすると「イタリア=オペラ」の記号的表現ですが、これが本場イタリアの観客にもユニークに映り、現地レビューでは「思わず笑ってしまった」という声も紹介されています。

自国の文化が軽やかに引用され、タイムトラベルのシーンに大胆に組み込まれている様子が、肩肘張らないジョークとして受け止められたようです。文化的な記号をあえて遊びとして使うことで、かえって親近感が生まれる ― そんな普遍的な反応が見られました。

海外ロケ地ブルガリアの撮影裏話と評判

海外ロケ地ブルガリアの撮影裏話と評判

『テルマエ・ロマエII』の壮大なコロッセオのセット、実はイタリアのローマではなく、ブルガリアにある「ニュー・ボヤナ・フィルム・スタジオ」で撮影されたことをご存知でしょうか。ハリウッド映画『300 〈スリーハンドレッド〉』なども撮影された東欧最大級のスタジオです。

高さ50メートルにも及ぶセットを建設し、延べ5,000人ほどの外国人エキストラが参加したという大規模ロケは、日本映画としては破格のスケールでした。海外レビューでも、前作に比べて「視覚効果やスケール感が大幅に向上している」という評価が多く見られます。

ちょっと気になる点

一方で、一部のレビューでは、現地エキストラが演じるローマ人の口の動きと日本語吹き替え音声のズレを指摘する声もあり、“独特の違和感”として語られることもありました。

阿部寛ら日本人キャストの濃い顔への評価

阿部寛さん、北村一輝さん、市村正親さんといった“濃い顔”俳優陣。彼らのキャスティングは海外でも「奇妙な説得力がある」として話題にのぼりました。特に阿部寛さんの彫刻のような肉体美(特に臀部!)は、多くのレビューで言及されるほど注目されています。

イタリアの観客は彼らが日本人であることを理解しつつも、その日本人離れした顔立ちとドラマチックな演技が、作品のコメディ性を引き上げていると評価しました。「歴史的には不正確だが、精神的には正しい」という、歴史ファンのユーモアあふれるコメントも見られます。

テルマエ・ロマエ2の海外の反応とレビュー評価

ここからは、より具体的な評価の中身に迫ります。映画批評家たちがどのような視点でレビューを書いたのか、そして一般の観客は純粋にどう楽しんだのか。興行収入のデータやアニメ版との混同など、様々な角度から海外の反応を分析してみましょう。

海外の批評家による辛口レビューと指摘点

海外の批評家による辛口レビューと指摘点

正直なところ、プロの映画批評家たちからの評価は手放しの絶賛ばかりではありませんでした。『Screen Daily』や香港のメディアなどのレビューでは、「前作から大きな変化がない(マンネリ)」という指摘が目立ちます。

「問題が起きる→日本へ行く→解決策を持ち帰る」という構成が前作と似ている点が、革新性に欠けると捉えられることもありました。特に、「同じジョークを引っ張りすぎている」「後半がメロドラマ調で中だるみする」といった辛口なコメントも見受けられます。

批評家の視点

映画に新鮮さや芸術性を求める専門家ほど、“安全策をとった続編”という印象が強かったようです。

一般観客の評価は?面白いという声の分析

一方で、IMDbやレビューサイトに書き込む一般観客からは、「このマンネリこそが良い!」という声が多く上がっています。「前作ほどではないが、期待通りに笑わせてくれる」「ひとっ風呂浴びる価値はある」といった、安心感を評価するコメントが多いのが特徴です。

私たちも、好きなシリーズ映画には「いつものお約束」を期待しますよね。海外のファンにとっても、ルシウスが現代日本のトイレや入浴剤に驚く姿は、裏切らない“鉄板ネタ”として支持されています。

興行収入から見る海外ヒットの実態とあらすじ

興行収入から見る海外ヒットの実態とあらすじ

では、数字の面ではどうだったのでしょうか。興行収入の推計を見ると、海外での売上は日本に比べて小規模で、商業的には「ほぼ日本市場が中心」だったと言えます。

地域 公開時期 興行収入(概算) 備考
日本 2014年4月 約4,200万ドル 大ヒット
香港 2014年6月 約25万ドル アジアで一定の成果
イタリア 2014年6月 約1.8万ドル 限定公開・映画祭中心

ただし、香港や台湾などのアジア圏では、阿部寛さんや上戸彩さんの知名度もあり、一定の成功を収めています。イタリアでの収益は数字上は小さいものの、映画祭での好意的な反応やメディア露出の効果を考えれば、金額以上の意味があったと言えるでしょう。

アニメ版との違いに混乱する海外ファンの声

最近ではNetflixで配信されたアニメシリーズ『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』の影響もあり、検索する海外ユーザーの間で情報が混在している様子が見られます。「映画版ではルシウスの妻はどうなったの?」「アニメと展開が違う」といった疑問の声がSNSなどで散見されます。

実写映画版はオリジナル要素が強く、特にヒロイン(上戸彩さん演じる山越真実)とのロマンス展開は映画独自の流れ。原作漫画やアニメ版を知る海外ファンほど、この違いに戸惑いつつも、それぞれのバージョンの味わいを楽しんでいるようです。

まとめ:テルマエ・ロマエ2への海外の反応総括

『テルマエ・ロマエII』に対する海外の反応を見てきましたが、総じて言えるのは、この作品が「日本の風呂文化」と「古代ローマ文化」をコミカルに結びつけることで、国境を越えた笑いを生んだということです。

批評家からはマンネリを指摘されつつも、イタリアの観客を笑顔にし、一般ファンからは根強い支持を獲得しました。「平たい顔族」という際どいネタでさえ、ユーモアとして成立してしまうのは、阿部寛さんをはじめとするキャスト陣の表現力と、制作陣の遊び心の賜物といえるでしょう。

もし海外の友人にこの映画を紹介するなら、「イタリアでも好意的に受け止められた作品なんだよ」と伝えてみてください。きっと興味を持ってくれるはずです。

最後に

本記事の興行収入データや海外反応に関する内容は、公開時に報じられた情報や一般的なレビューをもとにまとめています。最新かつ正確な情報については、公式発表や配給会社・映画祭の公式サイトなどで必ずご確認ください。